絹姫サーモンとは?
 
  What is the Kinuhime Salmon? (『絹姫サーモン』って何なの?)
  『絹姫サーモン』は、清流のイメージを持つ美味なる鱒として誕生した愛知県マス類養殖のブランド品種の一つです。絹姫サーモンのお母さんは、ホウライマス(鳳来鱒)という斑点や斑紋のない美しいニジマスですが、現在商品化している絹姫サーモンは、お母さんにホウライマス、お父さんに渓流の女王と呼ばれるアマゴをもつ略称ニジアマと、お母さんにホウライマス、お父さんに幻の魚とされているイワナをもつ略称ニジイワの2つのタイプがあります。
これらのタイプは普通にお母さんとお父さんを交配した場合には、その子供は卵からふ化すると成長することなく死んでしまうのですが、受精した卵を26℃ぐらいの温水に20分間ほど漬けておくと、生まれてきた子供は正常に大きくなります。この処理は、通常では受精卵から放出されるお母さんの遺伝子セットを温度刺激で閉じこめて発生をさせる、「三倍体化処理」と言われるものです。これは、いま盛んに報道されている遺伝子組み替え食品などのように外来遺伝子を導入するというものではなく、また、処理に薬品を使用することもありません。したがって、食品としては普通のサケ・マス類と同様に全く安全なのです。
三倍体化処理によって今まで無かった新しい魚が得られることに加えて、三倍体化がもたらす効果に一年中美味しい肉質が保てるという利点があります。マス類では産卵期前後は卵や精子に栄養を取られて、肉が美味しくなくなること、さらには産卵後は死んでしまうものもあるのですが、これらのタイプは成熟することがないので栄養を取られることなく肉質が安定しているのです。これらの特性に加えて、絹姫サーモンの最大の特徴は、ニジアマ、ニジイワともにお母さんに似て斑点や斑紋がなく美しい容姿をしていること、お父さん譲りで味が良いこと(ニジアマ、ニジイワともに美味しいのですが、特にニジアマは美味)、そしてお父さん譲りで病気に強いこと(ニジイワ)が挙げられます。その最大のセールスポイントである絹姫サーモンの味については、一度ご賞味下されば納得していただけるものと思います。現在は愛知県内の一部の料亭やレストランなどでご賞味いただけますが、近い将来より多くの方にご賞味いただけるることと思っています。
 なお、三倍体は普通の魚に比べて三倍大きくなると誤解されている方が多いのでちょっと説明を加えさせていただきます。普通の魚は私たち人間と同じように、お母さんとお父さんの遺伝子セットを1セットづつ持つ二倍体と呼ばれるものなのですが、三倍体というのはお母さんの遺伝子セット(ゲノムと言います)を2セット、お父さんの遺伝子セットを1セットの合計3セットを持つものを言います。三倍体は成熟しないことから、二倍体のように成熟により栄養を卵に取られることや、産卵後に死んでしまうことがないので、その分大きくなるということはあります。ただし、決して三倍体が二倍体に比べて三倍大きくなるわけではないのです。
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